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@yunoLv3

リアルとバーチャルが融け合う夏 (1)VR学会編

どうも、ゆうのLv3です。

最近「リアルとバーチャルが融け合ってる事案」がたくさんありました。

  1. VR学会・ギラギラ夏祭り←本記事
  2. VRChatアート個展「1%の本質」展(ヨツミフレーム @y23586 さん)
  3. VRC Virtual Festival 2018 #バチャフェス

 ので、あれこれ備忘録っておこうと筆をとった次第。

 

本記事では2018年9月19~21日、東北大学で行われた第23回バーチャルリアリティ学会大会(懇親会含む)で見聞きしてきたことをば。

 

リアルとバーチャルが溶け合った事案2件

  • リアル会場・バーチャル会場で同時に行われたギラギラ夏祭り
  • オーガナイズドセッションに初めてVTuberが登壇

を紹介します。VR学会って何?とか、IVRCに関する情報は末尾に付録として書いておきました。

 

目次!

 

 

来たぜ仙台 行くぜVR学会

 

 

Togetterによるまとめはこちら。 

  

リアルとバーチャルの2会場同時開催の「ギラギラ夏祭り」

去年からVR学会の初日の夜には、若手VR研究者が大人の金で肉を喰らい・飲み・議論をする「ギラギラ夏祭り」が行われています。

 

 

今年はアイバン・サザランドが世界初のVR Head Mounted Displayを発表してから50年目、HMD50周年という節目なんですね。

 

じゃあ流石に、今年もフィジカル会場だけで肉食ってるのはVR学会的にアレじゃない?

 

というわけで、なぜか僕と失禁研究会の亀岡くんで、VRChatにバーチャル会場を作りました。

  

ジャン!

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<バーチャル会場アメニティ一覧>

  • 綺麗な夜景(綺麗) 
  • バーチャル乾杯用のグラス(フィジカル会場では乾杯をやらずにディスカッションが始まるというバグがあった)
  • ディスカッション用のホワイトボードと空中に書けるペン
  • 気休め程度に用意された料理(投げれる)
  • フィジカル会場の様子が中継されたYoutube Liveを見れるスクリーン(当日バグって動かなかった……)

VRChatのワールド作成初めてやったけど結構楽しかった。
(2-3日の突貫工事で作ってしまったので至らぬ点が多々ありました……) 

 

今年のギラギラ夏祭りでは、各テーブルに分かれて「VR技術は、文化をどのようにアップデートするのか」というテーマをディスカッションしました。

 

もちろんバーチャル会場でも同じことをします。

高級肉の煩悩が無い分、フィジカル会場よりクールに議論が行われていましたw

フィジカル会場から見るとこんな感じ。

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フィジカル肉とバーチャル肉の同時紹介。

 

そしてVRChat会場からフィジカル会場の皆さんに向けた発表もこの通り。

  

 

反省など 

バーチャル会場に来られた方からは、このような感想をいただきました。

現状のVRChatではまだまだ「この人喋りそう」とか気配では分からないんですよね。
発話タイミングがかぶっちゃったり、互いを見て無駄に間が空いてしまったりします。

 

 今回は、ただ単にリアル会場とバーチャル会場で同時に議論をしていただけですが、
両会場でインタラクションをする試みもちらほら出てきています。

 VRChatの行動が、フィジカル会場のデバイスを動作させる例w(PCの画面に照度センサを貼り付けていますw)

触覚スーツを着て、VRChatの「触れ合い」をフィジカルな自分の身体にフィードバックしている人がいたり。

来年はもっともっとフィジカル会場とバーチャル会場を融合したいですね。

 

当日のフィジカル会場 

  

当日のバーチャル会場(一部)

  

 

VRChat SDKをうまく使いこなせず、Youtube Liveの中継をバーチャル空間にできなかったのは心残りですが……。(徹夜してたのでその日の朝までは出来ていたし、悔しくて翌日もう一回やったらそこでも出来た。)

 

後日談:翌日もリアルとバーチャルが融け合う懇親会!  

初日の夜はギラギラ夏祭りですが、二日目の夜は学会大会公式の懇親会がありました。

 

公式懇親会ではバーチャル会場を用意してなかったので、VRChatにつないだノートPCとWebカメラを持って歩き回る奴をやりました。

暦本研のカメレオンマスクのイメージ。

出典

 

VRChatには失禁研究会の亀岡くんがいて、僕が会う人会う人にPCの画面を見せては談笑させます。

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(イメージ図)

 

そんなことをしてたら、VRChatにいる亀岡くんはワールドを移動して、別の友人に会いに行きます。

そこで出会ったのがなみたさん(Twitter)。なみたさんはVRChatで鑑賞できるパーティクルライブをアバターに実装しておりまして、その場で即席ライブを披露してくれました。

 

(ちょっとした動画)

https://photos.app.goo.gl/MvdJmKvQyAXzSrMT7

 

 

インターフェースがPCだったものの、フィジカル・バーチャル関係なくあちこちの世界にシームレスに行ったり来たりできる、というのはとてもドキドキする体験でした。

 

VR学会にVTuberの登壇!

 

VR学会大会2日目午前……。

 

 

魔都ヨハシトから来た魔界のカリスマ小学生、リリス・AH・リリーホワイトちゃん。
VRに関する造形がやたら深いと界隈で話題になっていたところ、VR学会のオーガナイズドセッション「超臨場感と拡張認知インターフェース」にVTuber名義そのままで登壇することに

 

 

VR学会のセッション1、2を争う人気ぶり。
当日のリリスさんの登壇部分は下記動画で見れます。

 

 

途中リリスさんが坪倉さんになってしまう場面もw

 

 

まとめ

  • フィジカルアバターがなくても、大体なんとかなる

 

自宅に居ながら、自分がありたいと望む自由な姿で、
学会に登壇もできれば懇親会に参加することもできる。

 

逆に現実(フィジカル会場)に居ながら、バーチャルワールドを通じて
全然その場に関係ない人にも会いに行けるし、即席でパフォーマンスもできる。

 

聞こえますか!パラダイムがシフトしていく音が!

 

付録

VR学会とは

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1996年に設立したバーチャルリアリティに関する日本の学会。

などなどをしています。VRについて学術的に体系化した本「バーチャルリアリティ学」を編集・作成したのもVR学会です。 

バーチャルリアリティ学

バーチャルリアリティ学

 

人類の各位におかれましては、「バーチャルリアリティとは」のページだけでも読んでおいてほしい。

 

VR学会大会

第23回バーチャルリアリティ学会大会

そんなVR学会は、毎年1回学会大会を催しています。2017年は徳島、2018年は宮城。

  • VRに関する論文の発表
  • オーガナイズドセッション(OS)
  • 特別公演
  • 技術芸術展示・企業展示
  • 懇親会

などが行われます。プログラム見ると、結構面白そうでしょ?アカデミアでない一般の人でも、十分有意義に参加できるセッションもたくさんあります。

 

 

IVRC 国際学生バーチャルリアリティコンテスト

特に今年は、IVRCの予選大会が同じ会場で行われていたので、体験しきれないほど数多くのコンテンツが会場内に並んでいました。

 

出血体験

温覚と冷覚を一定間隔で交互に並べて同時に提示してやると、火傷を負ったかのような痛みや灼熱感・不快感が生じるサーマルグリル錯覚。狼に腕を噛まれた時の痛みや出血を再現しています。

去年は腕がゴムのように伸びる体験「ゴムゴムのシューティング」を輩出してる、東工大長谷川研究室の学生さんらによる作品。

脳内に植物が根を張る感覚

個人的にめっちゃ好きでした。芸が細かく作られた植木鉢帽子を被って体験スタート。頭皮マッサージ(?)に使うアレや、水を流して冷覚を提示するためのチューブなどが中に仕込まれていました。徐々に脳を侵食される感じがたまりません。

耳トンネルも輩出している明治大学の学生さんらがやってました。

エサになって喰われる

鼻が伸びる

一人なのに二人で足湯に入っている感覚……

なぜか運営に使われた僕の写真……寂しい人みたいになってる……。

 

ここで取り上げたものはどれも予選を通過して決勝大会に出場します。
決勝大会は11月14日-16日@幕張メッセ with デジタルコンテンツEXPOです。

 

付録 VRChatとは? 

VRのソーシャルサービスといえば、マイクロソフトに買収された『Altspace』、Oculusが出している最強に手軽な『Oculus Rooms』や『Facebook Spaces』、PSVRでもできる『Rec Room』、PC画面の共有ができる『Bigscreen』や登壇形式のイベントにぴったりの『cluster』など、色々あります。

VRChatの魅力

そんな中にあって、VRChatの大きな魅力は「ユーザがカスタマイズできる要素が多い!」という点。

とってもいい動画を見つけました。VRChatの魅力が伝わってきます。

自作アバター

例えばBlenderなどの3DCGソフトを使って、自分のアバターを自分で作ることができたり

自作スキル

アバターにエフェクトを仕込むことで、こんなライブを実現する猛者も現れています。

 

 

自作ワールド

Unityを使って自分でワールドを作れたり、そこに好きなギミックを実装したり

 

その自由度の高さは、ユーザ・ジェネレーテッド・コンテンツ(ユーザがそのプラットフォームの上で、自分たちで好き勝手にコンテンツを生み出していく)を地でゆくもの。

これまで行われてきたイベント

既に現実と見まごう激アツなイベントが、VRChatでたくさん催されてきました。